タナトフォビアになった

9月の末から10月5日の午後までタナトフォビアになっていました。タナトフォビアとは「死恐怖症」というものです。誰でも「死」を考えたり、それに「怖れ」を抱くものです。普段なら「怖れ」を感じた時に、思考を切り替えて別のことに気をそむけたり、些事に気を取られ「死」を意識せずに過ごすことができます。しかし、タナトフォビアの場合はそれができず、24時間、毎日、ずっと「死の恐怖」が付きまとっている状態になるのです。

私の場合は、「死んだ後どうなるんだろう」ということより、「死の手前」に恐怖感があります。痛かったり、苦しかったりするのだろうか。死の手前なのでかなり自身が弱ったいるはずだからその苦痛に耐えられるのだろうか。刻々と迫る余命を苦痛で過ごさなければならないのだろうか。

一度、熱中症の症状だと思うのですが、激しい腹痛を伴った下痢に襲われたことがあります。脂汗が出て、暑いのに悪寒が走り、動悸が激しく、耳鳴りがし、目の前が砂嵐のようになり、意識を失いかけました。でもトイレを流してないしお尻丸出しなので意識を失うわけにはいかず、ぎりぎりのところで踏みとどまりました。

タナトフォビアのときはこのときの腹痛がフラッシュバックされ、深い恐怖感にさいなまれ、ずっと心臓が高鳴り、食欲不振、内臓不調、睡眠不足、ただただ暗く深い強烈な恐怖感がまとわりついている状態でした。

タナトフォビアが抜けたあとタナトフォビアになるのを怖れる恐怖症になりましたが、それもだんだんと薄れてきて、今は「スプラトゥーン3」を存分に楽しめるようになりました。タナトフォビアの時は全然楽しめなったし、白熱した展開になって心臓がドキドキすると、この動悸を恐怖の動悸と混同してコントローラーを握っていられなくなっていました。

タナトフォビアは脳内物質のバランスが乱れて引き起こされる場合があるので、食事療法や投薬で対処できるそうです。話したり、書いたりのアウトプットも対策になるそうです。誰しもいつかは迎えるこになる「死」を前に、毎日楽しい心持でいるって奇跡なのかもしれません。