犬脱走

8月の下旬ぐらいからお隣の犬がさみしがり病になってしまった。家の人たちがみな出払った後、クンクンとキャンキャンの間の声で鳴き続ける。犬小屋周りの柵をひっかき続けたり柵の隙間を顔で広げようと試みて手や顔を傷だらけにしている。そして、とうとう昨日脱走した。うちの網戸になっている玄関の向こうからこちらを覗いていた。さみしさの紛らし方がお隣の茶の間を静かにながめるといういじらしさに胸キュンした。