バリウム

最近、地域社会や会社が私の健康を気遣いだし、私の健康状態を知ろうと健康診断検査の項目を増やしだした。そして、とうとう子どもの頃から恐れていたバリウム検査を行うことになった。
検査前日の夜9時以降から何も食べてはいけないし、当日朝食も食べてはいけない、空腹状態でバリウム検査は行われる。バリウムを飲む前に炭酸顆粒を渡される。それは口のなかでシュワシュワいって楽しいし、サッパリしていてまずくない。そして、バリウムを渡され炭酸顆粒と一緒に飲み込むよう促される。バリウムは白色で一見濃いめのヨーグルトドリンクのようだ。これなら飲めるかもと思い飲む。ヘンな味だ。ドロドロしたチョークっぽいオヘヘな味だ。「味あわないで飲みなさい」と係りの人に言われたけど、全然喉を通っていかず、味わいたくないのにいつまでもその味を堪能しなければならない。そもそも喉ごしの悪い温度設定。これはヨーグルトドリンクだと自分に言い聞かせるものの、自分を騙しきることが出来ないバリウムの存在感。一口一口自分を奮い立たせて飲み続けた。もう飲めた頃と係りの人がボトルを回収しにきた。しかし、底にまだ5ミリほど残っている。係りの人に無理強いされるかと思ったけどあっさり回収してくれた。
検査室に入る。特殊な台にのせられる。台が右や左、後ろに傾いてちょっとした遊園地のアトラクションのようで楽しい。その台の上で右回転するように何回か注文される。その度に、検査の人に「そっち回りじゃないよ。」と注意された。
検査が終ると下剤を渡された。白いヤツがでるらしい。まだ出てない。母は昔、一晩たっても白いヤツが出ず、痛みで気絶し救急車で病院に運ばれたことがあるらしい。怖い。